【11月25日 AFP】仏パリ(Paris)で24日、コンコルド広場(Place de la Concorde)に置かれた観覧車の撤去を求める当局の要請に抗議し、ここで働く事業者らがトラックなどを使って広場へのアクセスを遮断した。

 およそ60台のトラックが遮断したのは、セーヌ(Seine)川にかかる橋とシャンゼリゼ(Champs-Elysees)通りとを結ぶコンコルド広場周辺の道。朝の通勤時間帯の交通に影響が出た。

 高さ70メートルの大観覧車は2000年以降、クリスマスを彩る冬の風物詩となっており、上空から見下ろすパリの美しい眺めを目当てに訪れる来場者の数は年間約30万人に上る。

 今年はサッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)に合わせて夏に設置されたが、以降もそのまま置かれ続けたため、賛否両論となっている。

 仏文化省は、歴史的価値のある場所を違法に占拠しているとして、事業主のマルセル・カンピオン(Marcel Campion)氏(76)を厳しく批判している。これに対しカンピオン氏は、パリ市当局から2017年5月までの設置許可を受けており、何も悪いことはしていないと真っ向から反論している。

 デモには、サンタクロースのコスチュームを身に着けた参加者らも参加。広場には、機動隊員数十人が駆けつけた。

 AFPの取材に応じたカンピオン氏は、パリの催事業界を追放しようとする動きから守るつもりと語っている。(c)AFP