【11月24日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領の長女イヴァンカ(Ivanka Trump)さんが、ソーシャルサイトのアカウントを個人とビジネスで分けることが分かった。イヴァンカさんは自身の名を冠したジュエリー・衣料品ブランドを展開する一方、トランプ氏の公の場に頻繁に同席しており、利益相反ではないかと批判されていた。

 イヴァンカさんのビジネスチームは22日、ツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)のアカウント「@IvankaTrump」に「書簡」と題した声明を投稿。ツイッターで240万人、インスタグラムで190万人のフォロワー数を誇る同アカウントは、今後「私的に」利用し、ブランド「イヴァンカ・トランプ」に関する情報発信は「@IvankaTrumpHQ」のアカウントから行うと表明した。

 声明は「(イヴァンカは)民間人の一人として、知名度が高まっていることを十分に自覚した上で、米国の女性と家族にとって極めて重要な問題に対する態度を示す取り組みを拡大する」「わが社の使命は政治とは関係なく、今後もそれは変わらない。だが、イヴァンカ個人には、女性のために声を上げ、変化をもたらす前向きな力となる機会が増えている」と述べている。

 イヴァンカさんはトランプ氏が経営する不動産会社「トランプ・オーガニゼーション(Trump Organization)」で、副社長として開発・買収部門を取りまとめる立場にある。長男ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr)氏と次男エリック(Eric Trump)氏も、同じくトランプ・オーガニゼーションの副社長だ。3人は、大統領在任中のトランプ氏の財産や会社の実務の管理を任されることになっている。

 しかし、イヴァンカさんは17日に米ニューヨーク(New York)のマンハッタン(Manhattan)にあるトランプタワー(Trump Tower)でトランプ氏が安倍晋三(Shinzo Abe)首相と初会談した際、夫で不動産・出版事業を手掛けるジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏と共に同席し、安倍首相と言葉を交わしていたことが日本政府の公開した写真から明らかになり、物議を醸していた。

 イヴァンカさんはまた、トランプ氏がアルゼンチンのマウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領と行った電話会談にも同席していた。もっとも、これについてアルゼンチン外務省は、イヴァンカさんとマクリ大統領は社交辞令を交わしただけだと断言している。(c)AFP