【11月23日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長が22日、各地で試験導入の動きが進んでいる試合中の映像判定について、2018年のロシアW杯(2018 World Cup)本大会での採用に積極的な姿勢を示した。

 仏紙「ル・パリジャン(Le Parisien)」のインタビューに応じたインファンティーノ会長は、重要な判定の場面で映像技術を補助的に用いることについて、当初は乗り気ではなかったものの、試合がぶつ切れになるのではという心配が「テストをしてみて、杞憂(きゆう)にすぎないという結論に達した」と明かした。

 サッカーのルール改正などを行う独立機関、国際サッカー評議会(IFAB)は2016年3月、映像判定技術を2年の期間で試験導入することに合意している。インファンティーノ会長は「この2年間でテストの回数を増やし、2018年3月には決断する。うまくいけば、2018年のW杯に映像判定が間に合うはずだ」と話した。

 映像判定については、フランス、オーストラリア、ドイツ、ブラジル、イタリア、ポルトガル、オランダなど、複数の国が試験場所に選定されている。

 映像判定に先立って導入されたゴール判定技術(GLT)は、すでに2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)や、昨シーズンのチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)とヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2015-16)決勝で使用され、各地で浸透しつつある。

 映像判定では、PKやFK、オフサイドなどの微妙な判定があった場合に、専門の副審が映像を確認して審判団の補助を行う。(c)AFP