【11月22日 AFP】リビア統一政府(国民合意政府、GNA)を支持する民兵組織は21日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が拠点としていた港町シルト(Sirte)で、最後まで激しく抵抗していたIS戦闘員の残党グループに迫っていることを明らかにした。

 民兵組織はシルトでISが要塞化し、激しく抵抗し防衛していたギザ・バフリーヤ(Al-Giza Al-Bahriya)地区の学校から、IS戦闘員らを撤退させたという。

 またAFP特派員によると、西部の都市ミスラタ(Misrata)の出身者が大半を占めるGNA側の民兵らが家々に進攻し、ISが陣取っていた場所には迫撃が加えられた。医療筋によると、この戦闘でGNA側民兵2人が死亡、17人が負傷した。

 シルトは首都トリポリ(Tripoli)の東方450キロに位置し、かつての人口は12万人だったが、2015年6月にISが制圧して以降、住民が脱出し始めていた。

 GNA側の民兵組織は今年5月12日、シルト奪還作戦の開始を発表し、数週間で同市の大部分を奪還していた。しかし戦闘員の犠牲を回避し、街中に取り残されている民間人を守るために、攻撃の勢いを弱めていた。

 これまでの戦闘でGNA側の戦闘員約700人が死亡し、約3000人が負傷している。IS戦闘員の死者数は分かっていない。(c)AFP