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アレッポ東部「クリスマスまでに崩壊」と国連特使、病院は全滅

2016年11月21日 18:58 発信地:ダマスカス/シリア

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アレッポ東部「クリスマスまでに崩壊」と国連特使、病院は全滅
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シリア・アレッポの反体制派支配地域で、空爆を受けたとされる建物のがれきの中から女性を救出する救助隊員(2016年11月20日撮影)。(c)AFP/THAER MOHAMMED

【11月21日 AFP】国連(UN)は20日、シリア北部の激戦地アレッポ(Aleppo)の情勢について、人道危機を回避する「時間切れが迫っている」と警鐘を鳴らした。また、反体制派が支配する東部では包囲下にある約25万人の市民が緊急の医療支援を必要としているにもかかわらず、もはや機能している病院は皆無だとの声明を発表した。

 シリア国営メディアによるとアレッポではこの日、反体制派の砲弾が政府の支配する市西部に着弾し、小学校の生徒少なくとも8人が死亡した。一方、在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によれば、同日にアレッポ東部で激しい戦闘があり、子ども5人を含む少なくとも19人の市民が死亡したという。

 アレッポでは政府軍が15日に東部の奪還を目指して激しい攻撃を開始。国際社会の懸念が高まっている。

 国連のスタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)シリア問題担当特使は20日、シリアのワリード・ムアレム(Walid Muallem)外相との会談後、記者団に対し「時間切れが迫っている」「激化する軍事行動によって、クリスマスまでにアレッポ東部は事実上、完全に崩壊してしまうだろう」と警告。「20万人がトルコへ向かう可能性がある。そうなれば、人道上の大惨事になる」と語った。

 ムアレム外相によるとデミストゥラ特使は、アレッポ市内の停戦と、東部に反体制派の自治を認める提案をシリア政府に示したが、政府側は「断固として拒否した」という。

 一方、国連の専門機関である世界保健機関(WHO)は20日、アレッポ東部からの報告として、「包囲下にある地域では、もはや機能している病院は1つもない。アレッポ東部では、25万人以上の男女や子どもたちが医療ケアのないまま暮らしている」との声明を発表。小規模のクリニックが限られた医療サービスを提供しているものの、最も必要な外傷治療や外科手術、重傷者の治療などは完全に不可能な状態だと述べた。

 シリアの内戦では、医療施設を狙った攻撃が相次いでおり、15日から続く政府の攻撃でも病院への爆撃が繰り返されていた。(c)AFP

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