【11月21日 AFP】(写真追加)ペルーの首都リマ(Lima)で20日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が閉幕し、各国首脳らは山岳地帯に生息する動物「ビクーナ」の高価な毛から作られたショールをまとい記念撮影に臨んだ。同国で2008年に開催された前回のAPECでは、ゆったりとしたポンチョが嘲笑の的となったこともあり、今回はやや抑え目なものが選ばれた。

 中国の人民服からパイナップルの繊維を使用したフィリピンのシャツに至るまで、年次開催のAPEC首脳会議では、各国の大統領や首相らが開催国の伝統的な衣服を身に着けることが数十年来の伝統となっている。

 今年の開催国ペルーでは、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領や中国の習近平(Xi Jinping)国家主席、日本の安倍晋三(Shinzo Abe)首相をはじめとする各国首脳らが、ラマに似た動物ビクーナの高価な毛で作られた茶色のショールを肩にかけて記念撮影に臨んだ。首脳らは皆、笑顔で手を振りリラックスした様子だった。

 アンデス(Andes)山脈に生息するビクーナの毛は、世界で最も希少な天然繊維の一つで、非常に高価なものだ。

 ペルーのあるファッション業界関係者は、首脳らが着用したショールについて、おそらく1500~3000ドル(約17~33万円)ほどだろうと述べた。

 ビクーナは、ペルーの国獣にもなっている。(c)AFP/Sam Reeves