【11月21日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相(62)は20日、来年秋の連邦議会(下院)選挙に首相候補として出馬し、4期目を目指す意向を表明した。民主主義の原則を守っていきたい考えを示したが、これまでで最も厳しい戦いになるとの見通しも明らかにした。

 自身が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)の会合後、記者団に「私たちの価値観と生活様式のために戦う」べく、再び出馬すると語った。ただ、右派と左派の双方から強力な挑戦を受けると予想しているとも述べた。

 メルケル首相は次期総選挙について、「社会の二極化」が著しく進んでいるとして「少なくとも(1990年の)ドイツ統一以降では最も困難な戦いとなるだろう」と指摘。首相4期目を目指す選択については「際限のないほど」考え抜いたが、「際立って困難で、不安定ですらある時期に」再び立候補することが自分の「責務」と考えたと説明した。

 メルケル首相は、英国の欧州連合(EU)離脱や米大統領選でのドナルド・トランプ(Donald Trump)氏当選で生み出された不安定性に言及しつつ、世界が自身に対して、安定のよすがとして期待していることを理解しているとも話した。

 メルケル首相は「(こうした期待を)とても光栄に思っている」としながらも、自身が自由主義世界を先導していくとの論評については「ばかげているし、滑稽ですらある」と反発した。

 メルケル首相は「私の政治的目標は、国の結束のために働くことだ」と強調。選挙戦が「民主派の間で、民主派を基調に」行われることを願っているとも語った。

 ドイツの首相には多選制限がなく、メルケル氏は2005年から首相を務めている。

 世論調査会社によると次期選挙でも当選が予想されており、4期目の続投が決まれば、在任期間は恩師で1989年にベルリンの壁(Berlin Wall)の崩壊を見届けたヘルムート・コール(Helmut Kohl)元首相に並ぶ。

 メルケル氏は女性として初めて、また史上最年少でドイツ首相に就任。旧共産圏の東ドイツ出身者で唯一のドイツ首相でもある。(c)AFP