【11月18日 AFPBB News】印象派の画家など世界の芸術家に多大な影響を与えた江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎(Hokusai Katsushika)が生まれ住んだ東京都墨田区に「すみだ北斎美術館(The Sumida Hokusai Museum)」が誕生する。22日の開館に先駆け、18日に内覧会が開かれ、多くの報道陣が詰めかけた。

 同美術館では、代表作「富嶽三十六景」をはじめ、約1800点もの作品を収蔵。海外に流出し約100年間行方不明だった約7メートルの絵巻「隅田川両岸景色図鑑」や、関東大震災で焼失した「須佐之男命厄神退治之図」の復元絵馬が展示されている。

 光を多く取り入れたガラス張りの壁や斜めのスリットが独特な鉄筋コンクリート造りの建物は、建築家の妹島和世(Kazuyo Sejima)さんの設計。地上4階、地下1階の5フロアで、図書室や展望ラウンジもある。

 「オリンピックもあり海外から大勢が日本に訪れる今後5年間に、色々な仕掛けを考えていきたい」と菊田寬(Hiroshi Kikuta)館長(61)。初年度は、20万人の来場を見込んでいる。(c)AFPBB News