【11月18日 AFP】先日の米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が当選した際、メキシコ人を嘲笑するような投稿をツイッター(Twitter)に流し、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)からスポンサー契約を解除されたサングラス製造会社のホーカーズ(Hawkers)が17日、同ドライバーと和解するため慈善団体を設立した。

 ホーカーズ社はメキシコの日刊紙エルウニベルサル(El Universal)に全面広告を掲載し、ペレスと自社の名前で設立したメキシコの貧しい子どもたちを援助するための慈善団体に、年間およそ2万5000ドル(約276万円)を寄付すると発表した。

 トランプ氏が選挙公約として、不法移民を阻止するため米国国境に沿って巨大な壁を築き、その建設費用をメキシコに支払わせると言及していたことを受け、ホーカーズ社は「メキシコ人たちよ、このサングラスをかければ、壁が築かれても目が腫れることはない」という不快なコメントを投稿していた。

「チェコ(Checo)」の愛称で知られるペレスは、このツイートを受けてホーカーズ社と決別すると反発し、「誰にも僕の母国をばかにさせたりはしない!」と怒りをあらわにしていた。

「重大な過ち」を犯したことに気づいたホーカーズ社は、即座に謝罪すると、広告で「親愛なるセルジオ、われわれは問題を起こすこともあります。それを誰よりもあなたが知っているはずです。この問題が忘れ去られるとは思っていませんが、二度と繰り返さないようにするために、全力を尽くしていくつもりです」と表明した。

 ホーカーズ社はまた、メキシコ市(Mexico City)にある同社の(ソーシャルメディアを管理する)コミュニティー・マネジャーによるツイートの責任を認め、当事者が今回の一件を後悔し、誰かを中傷するつもりはなかったと説明している。さらにはアレックス・モレノ(Alex Moreno)最高経営責任者(CEO)と共同創設者のデビッド・モレノ(David Moreno)氏の署名入りで、「われわれは、あなたやメキシコの人々、そして人種差別に反対する世界中の人々に、これからも寄り添っていくつもりです」とつづった。(c)AFP