【11月18日 AFP】(更新)米NBCテレビは17日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が新政権の国務長官として、2012年の大統領選の共和党候補だったミット・ロムニー(Mitt Romney)元マサチューセッツ(Massachusetts)州知事の起用を検討していると報じた。ロムニー氏は共和党の正統派寄りで、事実であれば党主流派との融和姿勢を示す形となる。

 NBCや米CNNテレビによると、トランプ氏は週末にロムニー氏と会談する予定。

 ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)上院議員はニューヨーク(New York)のトランプタワー(Trump Tower)でトランプ氏と会談後、記者団に「ロムニー氏は多くのことを十分こなせる人物だと思う」と述べ、トランプ氏がロムニー氏を何らかのポストで起用することを検討するとの見方を示した。

 ロムニー氏は今回の大統領選に向けた共和党の予備選で、トランプ氏を最も厳しく批判した共和党員の一人。トランプ氏について、下品、無節操、米国の価値観に対する脅威などと口を極めて攻撃していた。

 国務長官人事をめぐってはNBCの報道に先立ち、サウスカロライナ(South Carolina)州のニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)知事も検討されていると伝えられていた。ヘイリー氏はインド系米国人の女性で、実現すればトランプ氏のチームには珍しく人種や性で多様性が増すことになる。ヘイリー氏も17日、トランプタワーを訪れたが、記者団には無言だった。

 このほか、トランプ氏を長期にわたって熱烈に支持してきたルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)元ニューヨーク市長の名前も取り沙汰されているが、自身のビジネス取引をめぐって厳しい調査を受ける公算が大きい。(c)AFP