【11月17日 AFP】欧州連合(EU)全体の4人に1人に当たる約2500万人の子どもたちは、貧困に陥ったり社会から疎外されたりする恐れがあると、EU統計局(Eurostat、ユーロスタット)が16日、発表した。

 域内28か国のうち、こうした子どもたちの割合が最も高かったのはルーマニアとブルガリアで、それぞれ46.8%と43.7%だった。一方、北欧諸国はその割合が最も小さかった。

 全体としてみると、18歳未満の26.9%に当たる2526万4000人が危険にさらされていると、EU統計局は指摘している。

 こうした子どもたちの家庭では、生活を支える上で不十分な社会保障、物質的な窮乏、両親が無職またはあまり働いていないという条件のうち、少なくとも一つが当てはまっている。

 2010年の調査で窮状にある子どもたちの割合は全体の27.5%に当たる2595万7000人だったため、わずかながら改善がみられたという。

 ルーマニアとブルガリアに次いで数値が悪かったのは、財政危機に直面しているギリシャ(37.8%)で、ハンガリー(36.1%)、スペイン(34.4%)、イタリア(33.5%)、リトアニア(32.7%)、ラトビア(31.3%)、英国(30.3%)だった。

 反対に最も数値が良かったのはスウェーデン(14.0%)で、以下フィンランド(14.9%)、デンマーク(15.7%)と続き、北欧諸国が上位を占めた。

 EU統計局は、親の教育水準が低いと貧困や社会的疎外のリスクが著しく増加すると指摘した。(c)AFP