【11月17日 AFP】米国の次期大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は16日、自身の政権移行チーム内で内紛が起きているとの疑惑を否定した。メディア各社はこれに先立ち、新政権人事の舞台裏で共和党の主流派を追放する動きが進んでいると報じていた。

 トランプ氏は15日夜、ツイッター(Twitter)への投稿で、「私が進める次期閣僚などの人事は、大変体系だった形で行われている。最終候補たちを知っているのは私だけだ」と説明。また翌16日には、新政権人事をめぐる混乱と内紛が起きているとの報道について「全くもって間違っている」と否定し、「(政権移行は)とても円滑に進んでいる」と語った。

 だが一方で、新政権の閣僚と約4000に及ぶ役職を埋める作業に混乱が生じていることを示す情報は次々と浮上している。

 11日には、それまで政権移行チームを率いていたクリス・クリスティー(Chris Christie)・ニュージャージー(New Jersey)州知事が解任された。その後、クリスティー氏と近い関係にある元米下院情報特別委員会委員長のマイク・ロジャース(Mike Rogers)氏とロビー活動家のマシュー・フリードマン(Matthew Freedman)氏の2人がチームを離れている。

 両者は、トランプ氏の娘イヴァンカ(Ivanka Trump)さんの夫であるジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏により追放されたと報じられている。不動産開発業者だったクシュナー氏の父親は2004年、当時連邦検事を務めていたクリスティー氏から脱税などの罪で訴追され、禁錮2年の有罪判決を受けており、クリスティー派排除の背景には個人的な恨みがあるとも指摘されている。(c)AFP