【11月16日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)は15日、3日目が行われ、大会第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-6(8-6)、7-6(7-5)で第4シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を下し、準決勝進出を決めた。

 13日のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)戦で、観客席にボールを打ち込み、試合後に報道陣から危険な事故になりえた可能性を指摘されたジョコビッチは怒りをあらわにしていた。

 しかしこの日は、第1セットのタイブレークでラオニッチが靴ひもを結ぶのに時間がかかったことで、観客から声が上がると、ジョコビッチは口に指をあてて場内を静めようとするなど、スポーツマンシップを披露した。

 ツアー・ファイナルの直近21試合で20勝を挙げ、同大会4連覇中のジョコビッチは、もし今大会で優勝すれば、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)から再び王座を奪還することができる。

 今大会で史上最多タイとなる6度目の最終戦制覇を目指すジョコビッチは試合後、「何とか精神的に強く踏ん張り、チャンスが来れば生かせると信じることができた」と語った。

「ミロスも頑張っていたし、第2セットで勝敗を分けたのは、ほんの1、2ポイントだった。この試合はどちらに転がってもおかしくなかった。彼は強く、破壊力のある選手だ」

 また、同日行われた試合で、第6シードのガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)を6-3、1-6、6-4のフルセットの末に破った第8シードのティエムが、4強入りへ望みをつなげた。

 17日に行われる試合でラオニッチに勝利すればベスト4入りを果たすことができるティエムは試合後、「非常に接戦だったが、最後のゲームでは幸運にも彼に助けられた。準決勝進出できる可能性がまだ残されているのはとてもうれしいが、ミロス・ラオニッチは素晴らしいプレーヤーだ」とコメントしている。

  一方、敗れたモンフィスはラウンドロビン敗退が決まっている。(c)AFP/Steven GRIFFITHS