【11月11日 AFP】サメが出没することで知られるオーストラリア西岸の沖合で、8時間にわたって夜の海をさまよったダイバーが、22キロ泳いで岸に到達して生還した。救助隊が11日、述べた。

 46歳の男性ダイバーは10日夜、ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州ジェラルトン(Geraldton)の12カイリ(約22キロ)沖合で友人とダイビングをしていたが、ダイビング中にボートのいかりが壊れ、ボートを見失ったという。

 友人はボートを発見したものの、男性は取り残されてしまったという。ウエスタンオーストラリア警察の声明によると、通報を受けて救助隊が周辺の海域を捜索したものの、男性を発見することはできなかった。男性は小さな砂浜の明かりを目印に泳ぎ、自力で11日未明に岸まで泳いでたどり着いたという。その後間もなく、男性は捜索活動に参加していた家族に発見された。

 救助隊の広報担当者は地元紙に「男性は低体温症になっていてもおかしくなかった」、「(ウェットスーツが)低体温症を防いだ」と語り、さらに、「岸までたどり着いた彼はとても幸運だ」と述べ、「彼は宝くじを買うべきだ」と続けた。

 保護団体によるとウエスタンオーストラリア州の沖合では毎年、人間がサメに襲われる事故が発生している。地元メディアは今週、ジェラルトンの漁師が体長3.85メートルのサメを捕獲したと報じていた。(c)AFP