【11月11日 AFP】カナダ、メキシコ両政府は10日、米国の次期大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が3か国間の北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを主張していることに関して、交渉には応じる意向を示した。ただ、変更をどの程度まで受け入れるかについてはカナダとメキシコの間に温度差があり、メキシコの方が強硬姿勢を取っている。

 トランプ氏は選挙期間中、1994年に発効したNAFTAについて米国がこれまでに結んだ中で最悪の貿易協定だとやり玉にあげ、3か国の間で摩擦の原因となっていた。米国への輸出に大きく依存しているカナダとメキシコは米国市場から締め出されることを懸念している。

 自由貿易を強く擁護するカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は10日、「私は貿易協定の交渉にオープンであることは重要だと考えている」「米国がNAFTAに関する交渉を望むなら私としても喜んでそうする」と述べた。

 メキシコのクラウディア・ルイスマシュー・サリナス(Claudia Ruiz Massieu Salinus)外相も、メキシコ政府としてはトランプ政権、カナダ政府と共にNAFTAの「現代化」を追求したいと考えていると表明。その一方で、最初からやり直す準備はできていないとくぎを刺した。(c)AFP/Michel COMTE