【11月9日 AFP】イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)は8日、チームの新監督に国内での経験が豊富なステファノ・ピオリ(Stefano Pioli)氏を招へいしたことを発表した。

 6月に中国の企業グループが新たなオーナーとなったインテルだが、新シーズンのリーグ戦で9位、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2016-17)でもグループ最下位と低迷するなかで、ピオリ氏が今季3人目の指揮官に就任することになった。

 契約期間は2018年6月までで、初陣は20日に行われるACミラン(AC Milan)とのダービーと、初戦から激しい戦いが待っている。

 開幕2週間前にロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督が電撃退任したインテルは、フランク・デ・ブール(Frank de Boer)監督に名門の再建を託したが、先日のサンプドリア(Sampdoria)戦で今季5敗目を喫した後に同監督を解任。チームはユース監督のステファノ・ヴェッキ(Stefano Vecchi)氏を暫定指揮官に立てて2試合を戦った後、ピオリ氏を新監督に指名した。

 現役時代はDFとしてユベントス(Juventus)やフィオレンティーナ(Fiorentina)などを渡り歩いたピオリ氏は、現在51歳。指導者転身後もパルマ(Parma Calcio)、サッスオーロ(US Sassuolo)、ボローニャ(Bologna FC)などを率い、国内での豊富な経験を持つ。2015年にはラツィオ(SS Lazio)を一時はリーグ3位まで導いたが、昨季終盤に解任された。

 インテルは、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督が率いた09-10シーズンにセリエAと欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制したが、そのシーズンを最後にリーグ優勝からは遠ざかっている。

 新指揮官の候補には、昨季までパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を率いたローラン・ブラン(Laurent Blanc)氏らの名前も挙がっていたが、複数の選手からは、オランダ人のデ・ブール監督とは意思の疎通が難しく、イタリア人の指揮官が望ましいとの声が上がっていた。

 主将を務めるマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)は、勝利したクロトーネ(FC Crotone)戦後、「監督はセリエAのことを知っているイタリア人の方がいい。もうクリスマスも近いし、チャンピオンズリーグ出場を狙うにはこれ以上の取りこぼしは許されない」と話していた。(c)AFP