【11月8日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は8日、「充実した一年」を締めくくるかのようにチームと新たに5年契約を結んだあと、今後10年間は現役を続けていくことを表明した。

 ロナウドは新しい契約で世界最高給のサッカー選手としての地位を維持し、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)覇者のレアルで36歳までプレーすることになったが、今回の契約が最後にはならないと話しており、「自分が最も望んでいるのは、現役として残された年月を楽しんでいくことだ」とコメントしている。

 米経済誌フォーブス(Forbes)によると、ロナウドは2016年に8800万ドル(約94億円)を稼ぎ、ライバルであるFCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)を抜いて、スポーツ選手長者番付のトップになった。

 FIFA最優秀選手賞(FIFA World Player of the Year)に通算3度選出されているロナウドは、今年5月のチャンピオンズリーグ決勝でPKを決め、レアルにとって通算11度目の戴冠に貢献すると、欧州選手権(UEFA Euro 2016)でもポルトガル代表の主将として母国に初の栄冠をもたらすなど、キャリアで最も充実した一年を過ごしている。

「チャンピオンズリーグと欧州選手権を制し、レアル・マドリードとの契約も更新して、まったく想像もしてなかったシーズンになった。夢のような一年だ」

 2009年にイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)から、当時の世界最高額の移籍金でレアルに加入したロナウドは、以来8シーズンで計360試合出場371得点の成績を残し、2013年と2014年には世界年間最優秀選手に与えられる「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」を受賞。さらにレアルではチャンピオンズリーグで2回、リーグ戦で1回、スペイン国王杯(Copa del Rey)で2回のタイトルを獲得している。

 レアルのフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は、「クリスティアーノ・ロナウドは時代を前後に分けるだろう。君が通ってきた道のりは時代をつくっている。君は当クラブの偉大な象徴であり、世界最高のクラブのシンボルだ」と語った。

 しかし、ロナウドはレアルの選手として引退することを明言するのは避けており、「この夢のような契約延長が決まってとてもハッピーだ。世界最高のクラブのために、これからも歴史をつくっていきたい」とする一方で、「これからどうなるか。将来は何が起こるか分からない。ここで現役を終えたいのはたしかだが、この契約は自分にとって最後から2番目だ」と語った。(c)AFP/Kieran CANNING