【11月1日 AFP】レバノンの国民議会は10月31日、ミシェル・アウン(Michel Aoun)元将軍(81)を大統領に選出し、2年以上続いた政治的空白に終止符を打った。アウン氏は、隣国シリアで続く内戦の影響からレバノンを守ると約束した。

 大統領選出をめぐって深く分裂していたレバノン国民議会は、4度にわたる投票の末にアウン氏を選出。首都ベイルート(Beirut)市内は、アウン氏率いる政党の旗を振って喜ぶ支持者たちであふれかえった。

 アウン氏は宣誓の後、「レバノンはいまだ地雷原のような危険の最中にあるが、国内でくすぶる火は取り除かれた」と語った。

 5年以上続くシリア内戦をめぐってレバノン政界には大きな亀裂が入っており、専門家らはアウン氏の大統領選出も政治的分裂を解消する「魔法のつえ」とはならないだろうとしている。(c)AFP/Layal Abou Rahal