【10月27日 AFP】男子テニス、スイス・インドア(Swiss Indoors Basel 2016)は26日、シングルス2回戦が行われ、大会第3シードの錦織圭(Kei Nishikori)が7-6(7-3)、6-2でパオロ・ロレンチ(Paolo Lorenzi、イタリア)に貫録勝ちを収め、度重なる故障から本調子を取り戻しつつある中で8強入りを決めた。

 ザンクト・ヤコブ・ホール(St. Jakobshalle)で行われた2011年大会の決勝でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と対戦した錦織は、世界ランク38位のロレンチに対し、第1セットは1時間以上を要したが、その後は快調なプレーを展開して1時間38分で退けた。

 今月上旬に行われた母国大会の楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2016)で、臀部(でんぶ)に痛みを訴え途中棄権することになった錦織は、世界ランクで上位につけており、来月英ロンドン(London)で開催されるシーズン最終戦のATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)に備えるために、練習拠点の米フロリダ(Florida)州でリハビリを行っていた。

 26歳の錦織は、この試合でロレンチに対して2度のブレーク成功にとどまったものの、自身のサービスゲームでは一つもブレークポイントを許さず、「今日は1回戦よりもプレーの調子が良かった」としながらも、「第1セットでは、たくさんブレークチャンスがあったのに、それをものにできなかった。4-0、5-0にできたかもしれないのに」と悔しさもにじませていた。

「第2セットでは調子が上向き始めて、もっと積極的になれた。今日の自分のテニスには満足している。遅いコートでボールが重いので、ここでは常に長いラリーを予想している。第2セットでは、良いテニスがプレーできていた」

 一方、通算2度の大会制覇を誇るファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は、ストックホルム・オープン(If Stockholm Open 2016)を制して以降も好調が続いており、今大会の初戦では、けがを抱えるロビン・ハーセ(Robin Haase、オランダ)に6-3、6-4で快勝した。

 ハーセは、わずか3ゲームを終えたところで太ももの治療を受けたものの、最後まで試合に臨む奮闘を見せた。

 本調子を取り戻して今や世界ランクも42位まで浮上しているデルポトロは、ほぼ2年間も悩まされた手首の故障を乗り越え、全盛期のプレーを続けている。(c)AFP