【10月26日 AFP】16MLBは25日、ワールドシリーズ(7回戦制)が開幕し、クリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)が6-0でシカゴ・カブス(Chicago Cubs)に先勝した。

 通算112回目のワールドシリーズで、インディアンスは先発のコーリー・クルーバー(Corey Kluber)が6回9奪三振無失点の好投を見せると、打線もロベルト・ペレス(Roberto Perez)の2本塁打の活躍などで完勝を収めた。

 一方、全球団最多となるレギュラーシーズン103勝を挙げ、1945年以来2万5948日ぶりとなるワールドシリーズに臨んだカブスだったが、敵地に集まった3万8091人の観客の前で見せ場をつくることなく敗れた。

 ペレスは4回、左越えソロ本塁打をたたき込むと、8回にも相手5番手のヘクター・ロンドン(Hector Rondon)から3点本塁打を放った。ワールドシリーズ初出場の試合で2本の本塁打を打ったのは、ペレスが2002年以来14年ぶりのこととなった。

 打線ではほかに、フランシスコ・リンドーア(Francisco Lindor)とホセ・ラミレス(Jose Ramirez)がそれぞれ、二塁打1本を含む4打数3安打を記録した。

 この日の勝利で、味方に2点以上の援護をもらった試合では12連勝となった先発のクルーバーは、相手打者の内角ぎりぎりを攻める投球で、3回まで11人の打者から8個の三振を奪った。今季18勝の右腕が記録した3回8奪三振は、ランディ・ジョンソン(Randy Johnson)氏やボブ・ギブソン(Bob Gibson)氏、オーランド・ヘルナンデス(Orlando Hernandez)氏を1個上回る史上最多の記録。また先発投手の9奪三振も、ワールドシリーズにおけるインディアンス史上最多の記録となった。

 米国の主要スポーツで、最も長くチャンピオンの座から遠ざかっているカブスは、1908年以来108年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指している。一方のインディアンスも、メジャー史上2番目に王座から遠ざかっている球団で、こちらは1948年以来68年ぶりの世界王者を狙う。

 どちらかのチームに悲劇の歴史が続くことになる今回のワールドシリーズは、26日の第2戦までプログレッシブ・フィールド(Progressive Field)で行った後、舞台を102年の歴史を持つシカゴ(Chicago)の象徴、リグレー・フィールド(Wrigley Field)に移して第3戦から第5戦を戦う。

 近年のワールドシリーズでは、初戦をものにしたチームが、直近19回中17回のシリーズを制している。(c)AFP/Jim SLATER