【10月23日 AFP】ハイチの首都ポルトープランス(Port-au-Prince)近郊のラカイエ(Arcahaie)にある刑務所で、受刑者らが暴動を起こし、看守1人を殺害、少なくとも172人が脱獄した。地元メディアが報じた。脱獄した受刑者たちの多くは警察の武器を持ったまま逃走しているという。

 地元紙ルヌベリスト(Le Nouvelliste)がラカイエ刑務所長の話として22日に伝えたところによると、看守1人が撃たれて死亡、警察官2人が負傷した他、壁を乗り越えようとした受刑者1人が転落して死亡、2人が負傷して病院に搬送された。

 数人の仲間とともに脱獄を主導したのは誘拐の罪で服役していた受刑者で、この受刑者は逮捕されたという。カミーユ・エドゥアール・ジュニオール(Camille Edouard Junior)法相はルヌベリスト紙に対し、ハイチ全土で刑務所の警備が強化されたと述べた。

 人権活動家によると、ラカイエ刑務所にはレイプや誘拐、麻薬密売などの重大犯罪の受刑者たちが多数収容されていた。

 当局は逃亡中の受刑者らの追跡を開始。刑務所近くの沿岸地域の全道路で検問などを行っている。(c)AFP