【10月24日 AFP】16-17スペイン1部リーグは23日、第9節の試合が行われ、終盤にアルバロ・モラタ(Alvaro Morata)が決勝点を挙げたレアル・マドリード(Real Madrid)がアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)を2-1で下し、セビージャFC(Sevilla FC)に今季初黒星を喫したアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に代わり首位に立った。

 首位に浮上したレアルは、セビージャに勝ち点1差、FCバルセロナ(FC Barcelona)とビジャレアル(Villarreal CF)に同2差をつけている。前節まで首位だったアトレティコは、レアルと勝ち点3差の5位に後退している。

 前半7分にイスコ(Isco Alarcon)のお膳立てからカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が得点し、これ以上ないスタートを切ったレアルだったが、その後ディフェンスの不安定さを露呈し、27分にはペナルティーエリア内でビルバオのハビエル・エラソ(Javier Eraso Goni)にボールを奪われると、最後はサビン・メリーノ(Sabin Merino)に同点ゴールを許した。

 クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)はこの日も決定機を生かすことができず、シュートを外して本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)のファンからブーイングを浴びる場面も見られた。

 試合終了まで残り15分でジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督にピッチに送り込まれたモラタは、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)の低いクロスをニアサイドで受けてシュートを放つと、一度はこれがセーブされたもののこぼれ球をゴールにねじ込んで決勝点を挙げ、3戦連続となるホームでの勝ち点の取りこぼしを阻止した。

 試合後にジダン監督は、「簡単な試合などないので、われわれは最後まで戦い抜かなければならない。選手にはこのメッセージを伝えている。われわれは信じ、困難な局面であっても諦めなかった」とコメントしている。

■アトレティコは今季初黒星

 本拠地サンチェス・ピスファン・スタジアム(Sanchez Pizjuan stadium)にアトレティコを迎えたセビージャは、後半にスティーヴン・エンゾンジ(Steven N'Zonzi)が決勝点を決めて勝利した。

 序盤の決定機を生かすことができなかったアトレティコは、前半終了間際にはケヴィン・ガメイロ(Kevin Gameiro)のシュートがセビージャのGKセルヒオ・リコ(Sergio Rico)の正面を突き、アンヘル・コレア(Angel Correa)のシュートは枠を捉えられなかった。

 後半攻勢に出たセビージャは、好調サミル・ナスリ(Samir Nasri)のシュートがポストをたたき、ビトロ(Victor Machin Perez "Vitolo")のシュートはアトレティコの守護神ヤン・オブラク(Jan Oblak)に阻まれたものの、28分にルシアーノ・ビエット(Luciano Vietto)のパスに抜け出したエンゾンジがゴールをこじ開けた。

 昨季ビジャレアルから2000万ユーロ(約23億円)でアトレティコに移籍したものの輝きを放つことができなかったビエットは、今夏アトレティコに引き抜かれたガメイロの保証のような形でセビージャにレンタル移籍している。

 アトレティコは同32分、コケ(Jorge Resurreccion Merodio ''Koke'')が2度目の警告を受けて万事休すとなり、今季初黒星を喫して首位陥落となった。

 また、ビジャレアルは後半ロスタイムにセドリック・バカンブ(Cedric Bakambu)が決勝点を決めてラス・パルマス(UD Las Palmas)を2-1で下し、首位との勝ち点差2を維持した。

 前半、ラス・パルマスのケヴィン・プリンス・ボアテング(Kevin Prince Boateng)にボレーを決められ先制を許したビジャレアルだったが、ニコラ・サンソーネ(Nicola Sansone)のPKで同点とすると、最後はバカンブのゴールで勝ち点3をつかみ取った。(c)AFP/Kieran CANNING