【10月23日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)で22日遅く、政府軍を支援しているロシアが一方的に宣言した一時停戦が期限切れとなり、政府軍と反体制派の激しい戦闘が再燃した。

 ロシア政府は「人道支援」を理由とする一時停戦を、停戦開始から3日目のグリニッジ標準時(GMT)22日午後4時(日本時間23日午前1時)まで延長していた。国連(UN)は負傷した民間人を避難させるため停戦の延長を要請していたが、ロシアが新たな停戦延長を発表することはなかった。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、アレッポを分断している前線に沿った複数の地域で新たな戦闘が発生した。

 反体制側の拠点であるサラヘディン(Salaheddin)地区やマシュハド(Al-Mashhad)地区では、砲撃で3人が負傷。シェイクサイード(Sheikh Saeed)地区は停戦の期限後の最初の空爆を受け、激しい軍事衝突も起きた。

 反体制派の支配地域のアレッポ東部で取材活動を行っているAFPの特派員も、戦闘や砲撃の音が聞こえたと伝えた。

 アレッポの反体制派地域は約3か月にわたって政府軍に包囲され、数週間激しい爆撃を受けた。住民や戦闘員はシリア政府軍やロシア政府から一時停戦中の退避を促されていたものの、従わなかった。(c)AFP/Karam al-Masri