【10月23日 AFPBB News】お盆にのせたカップの水をこぼさないように走るユニークな競技「2016 神楽坂ギャルソンレース」が23日、東京都新宿区で開催され、エプロンを身に着けた出場者たちが、沿道の声援を背に100メートルの坂道を駆け抜けた。

 ギャルソンとは、フランス語で「飲食店のウェイター」の意味。身のこなしやバランス感覚を競うレースとしてフランスで長年親しまれてきたが、現在では米国をはじめ日本国内でも数か所で開催されている。

 同レースは、神楽坂でビストロを営んでいたフランス人シェフの発案で2007年に開催して以来今年で5回目。主催の「神楽坂まち飛びフェスタ実行委員会」によると、神楽坂界隈はビストロやカフェが多く、在日フランス人も多く住んでいることから「東京のプチ・パリ」と呼ばれることもあるという。

 本国でもレースを見たことがなかったというフランスから来た銀行員のピエール・ブラサル(Pierre Brassart)さん(51)は「とてもおもしろい、みんな真剣そのもの」と家族4人で観戦を楽しんだ。

 飲食店関係者や和菓子職人など参加者50人の頂点に立ったのはビストロ勤務2年目の入澤椋(Ryo Irisawa)さん(23)。「以前はよくこぼしていたので人より気を付けて給仕しています。普段の成果ですかね」と笑顔を見せた。(c)AFPBB News