【10月23日 AFP】16MLBは22日、プレーオフのナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)が行われ、シカゴ・カブス(Chicago Cubs)が5-0でロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)を下し、71年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。

 不運なカブスはワールドシリーズで1908年以降は優勝を飾ることができず、1945年以降は出場すらなかった。

 しかし、リグレー・フィールド(Wrigley Field)に詰め掛けた4万2386人の熱狂的な観衆の前で白星を飾ったカブスは、対戦戦績を4勝2敗として1948年以来優勝のないクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)との、112回目を数えるワールドシリーズに駒を進めた。第1戦はクリーブランド(Cleveland)で25日に開幕する。

 カブスは初回にドジャース先発のクレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)から2点を奪い、先発投手のカイル・ヘンドリックス(Kyle Hendricks)を援護した。

 ヘンドリックスはプレーボール直後の初球で安打を許したものの、その後は7回3分の1を投げてドジャースを最少の22打者に抑え込んだ。

 カーショウは今シリーズの第2戦で7回零封の投球を見せていたが、2回以降はウィルソン・コントレラス(Willson Contreras)とアンソニー・リゾ(Anthony Rizzo)にソロ本塁打を許すなどし、7安打5失点(自責点4)で5回にマウンドを降りた。

 最終回にヤシエル・プイグ(Yasiel Puig)が併殺に倒れるとスタジアムは歓喜に包まれ、選手たちはマウンドに駆け寄って歓喜した。

 ヘンドリックスは、「今は信じられない。今年投げた中で最高の投球だったかもしれない。直球はコントロールが良く、チェンジアップもカーブも、すべて切れていた」と語った。

 長らく苦しんでいたファンは、胸をなで下ろした。カブスは1984年のリーグ優勝決定シリーズ、サンディエゴ・パドレス(San Diego Padres)戦ではあと1勝と迫ったものの、そこから3連敗でワールドシリーズ進出を逃した。

 2003年のリーグ優勝決定シリーズ、フロリダ・マーリンズ(Florida Marlins、現マイアミ・マーリンズ〈Miami Marlins〉)戦では、戦績を3勝2敗として迎えた第6戦で、カブスは8回までに3-0とリードを奪ったものの、モイゼス・アルー(Moises Alou)が捕球しようとしたファウルボールをスタンドの最前列にいたスティーブ・バートマン(Steve Bartman)氏がキャッチ。ワールドシリーズまであと4死と迫っていたカブスだったが、マーリンズはそこから息を吹き返し、その試合と最終戦に勝利した。

 すべての苦悩は、1945年のワールドシリーズでの「ヤギの呪い」にさかのぼることができる。居酒屋の主人ビリー・サイアニス(Billy Sianis)氏は、ペットのヤギとの球場での観戦を断られた際に、球団に呪いをかけていた。(c)AFP