【10月22日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)でチーム責任者を務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏は21日、世界王者のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)に対し、最近の振る舞いについて「手短に話した」ことを認めた。

 しかしながら、第17戦日本GP(Japan Grand Prix 2016)の記者会見でスナップチャット(Snapchat)に写真を投稿してメディアと騒動を巻き起こしたあと、ハミルトンがレースに集中できるよう少し言葉を交わしただけで、「校長先生との話し合い」のようなものではなかったと強調した。

 第18戦米国GP(United States Grand Prix)のフリー走行終了後、チーム代表の記者会見に臨んだヴォルフ氏は、報道陣に対して、「この局面でドライバーが直面している重圧について、われわれ全員が見くびっていると思う」とコメントした。

「残り数レースになると、各GPの結果がシーズンを左右するので、彼らには大きな重圧がかかっている。ルイスはそれを感じており、チームに対してとても敏感になっている。彼はマシンの中に仕事がある一方で、マシンの外にも別の仕事があることを分かっている。勝利を失った第16戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2016)の直後だったから、日本GPは彼にとってかなり緊張した週末だった」

 ヴォルフ氏はまた、ハミルトンを起用するような大仕事はこれまでに経験したことがないと認め、「彼は世界的なスーパースターであり、あらゆる意味で並外れた人間だ」とすると、短気な気性であることを承知の上で扱わなければならないと付け加えた。

「それも、すべてルイスだ。日本GPの時のように判断を誤ることもあるが、決してチームの誰かを侮っているわけではない。実際の彼はとても思慮深い人間だ。私はありのままの彼を受け入れている。それに、きちんとした心根の持ち主だと思う」

 一方、ヴォルフ氏はニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)が今季は新たなレベルに到達しており、これまでにない自制心を発揮していると確信している。

「彼は自分が批判されている記事は読まない。悩まされるだけだからね。自分を動揺させるようなものは、すべて遠ざけているんだ。彼はとても自制心があり、率直な物言いをすることはない。本当の姿のニコを見ることは、ほとんどない」

(c)AFP