【10月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は21日、古巣チェルシー(Chelsea)との試合を控え、オーナーのロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏と友人関係だったことは「一度もない」と明かした。

 ロシアの大富豪アブラモビッチは、2004年と2013年にモウリーニョ監督を指揮官として招へい。そしてモウリーニョ監督は、2度の任期でプレミアリーグ制覇を合計3回も成し遂げ、チェルシーで最も偉大な監督の一人になった。

 しかし、ユナイテッドを率いてかつての本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)に乗り込むモウリーニョ監督は、自身を2度解任したアブラモビッチ氏とはビジネス上の関係でしかなかったと述べている。

「彼が友人だったことはない。われわれの間には常にオーナーと監督という、お互いの立場を尊重した関係にあった」と話したモウリーニョ監督は、「われわれの関係が友好だったことは一度もないし、お互いに距離を縮めようともしなかった。ただ一人の人物として、私は彼を尊敬している」と語った。

 モウリーニョ監督は昨季、連覇が期待されていたチェルシーを低迷させ、最終的に2度目の別れを告げることになった。しかし、スタンフォード・ブリッジの熱心なサポーターから温かい歓迎を受けることが確実とみられている。

 しかし、現在リーグ7位のユナイテッドは、現在チェルシーを勝ち点2差で追いかける立場にあり、さらには首位マンチェスター・シティ(Manchester City)に勝ち点7差をつけられていることから、モウリーニョ監督はやらなければならないことがたくさんあると話す。

「私はいつも以上に試合に集中している。試合に向けた準備をするため、ほかのことを気にしていられない。何を期待すればいいんだ?私にはわからない」

「彼ら(チェルシーのサポーター)は私について考え、われわれが築いた素晴らしい関係を思い出し、大きなリアクションを起こすことができる」

「私は90分間、マンチェスター・ユナイテッドの指揮官であり、彼らの対戦相手だから、彼らは私を見て、何かを言うことができる。ある人はこの瞬間を好ましく思わないだろう」

 モウリーニョ監督はまた、23日の試合でユナイテッドが得点を挙げてもあまり喜ばないだろうと話しており、「チームが得点すれば子どものようにはしゃぐかって?いいや、私は感情を抑えるだろう」とコメントした。(c)AFP