【10月22日 AFP】国連(UN)は21日、安全上の懸念から、シリア北部アレッポ(Aleppo)からの市民や戦闘員の退避を遅らせざるを得なくなったと明らかにした。

 一方ロシア政府は、同政府が支援しているシリア政府軍によるアレッポ東部での空爆の「人道的停止」をグリニッジ標準時(GMT)22日午後4時(日本時間23日午前1時)まで延長すると発表した。

 しかし、アレッポの市民や戦闘員が退避要請に応じている様子はなく、シリア、ロシア両政府は反体制派の戦闘員が避難を阻止していると非難している。

 2012年に反体制派が制圧したアレッポ東部は今年7月半ば以降、政府軍に包囲され、アレッポ全体の奪還を目指す作戦が始まった9月22日以降はシリア、ロシアの両軍から激しい攻撃を受けてきた。

 国連の発表によると、アレッポでのロシアとシリア政府軍の空爆による死者は500人近くに上り、そのうち4分の1以上が子どもで、負傷者も約2000人に上っている。(c)AFP/Karam al-Masri