【10月20日 AFP】サッカーイタリア代表を指揮してW杯(World Cup)を制覇した経験を持つマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)氏が19日、辞任した高洪波(Hongbo Gao、ガオ・ホンボ)氏の後任として、中国代表の監督に就任する可能性が高いと報じられた。

 伊紙コリエレ・デロ・スポルト(Corriere dello Sport)は1面の見出しで、「リッピ、中国代表の監督に」と報じている。

 同紙はリッピ氏が「オファー受け入れに前向き」で、「中国サッカー協会(CFA)のオファーの詳細を検討するため、近日中に元イタリア代表監督が北京(Beijing)入りする」と伝えている。

 この報道についてCFAの関係者はAFPに対し、新監督の選考は継続中であると明かしている。

「現段階で言えるのは二つだけだ。一つ目は、われわれは高洪波の辞任を受け入れたということ。二つ目は、サッカー代表チームの監督候補についてわれわれは選考作業を進めている段階で、結論は出ていないということだ」

 先日行われた2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選で中国はウズベキスタンに敗れ、高氏は11日に辞意を表明した。

 国際サッカー連盟(FIFA)のランキングで78位の中国は、最終予選4試合を終えて獲得した勝ち点はわずかに1。イラン、ウズベキスタン、韓国、シリア、カタールと同組のグループAで最下位に沈み、本大会出場が絶望的な状況となっている。

 2006年のW杯ドイツ大会(2006 World Cup)でイタリアを通算4度目の優勝に導いた68歳のリッピ氏は、2012年から2014年にかけて中国スーパーリーグ(1部)の広州恒大(Guangzhou Evergrande)を指揮し、リーグ3連覇を達成している。

 コリエレ・デロ・スポルト紙は9月、年俸2000万ユーロ(約23億円)の3年契約でリッピ氏が広州恒大に復帰すると報じていた。これはイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)を率いるジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督の年俸1770万ユーロ(約20億円)を抜いて監督としては世界一の高額となる。(c)AFP