【10月19日 AFP】19日に行われる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)で、古巣FCバルセロナ(FC Barcelona)との注目の一戦に臨むマンチェスター・シティ(Manchester City)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督が18日、両クラブの歴史を考えれば、立場は対等ではないと強調した。

 2008年から2012年にかけてバルセロナの指揮を執ったグアルディオラ監督は、4年間でチャンピオンズリーグを2回制覇しており、アウェーチームの指揮官としてカンプ・ノウ(Camp Nou)に乗り込むのは今回が2回目となる。

 シティは昨季、マヌエル・ペジェグリーニ(Manuel Pellegrini)監督の下で初めてチャンピオンズリーグ4強入りを果たしたが、その前の2シーズンは決勝トーナメント1回戦でバルセロナと顔を合わせ、4戦全敗を喫している。シティが大会のグループリーグを突破したことは、クラブの歴史においてもこの3回しかない。

 グアルディオラ監督は、「マンチェスター・シティは35年間、欧州の舞台から遠ざかっていた。これは長い時間だ」と話し、「チャンピオンズリーグの常連になれば、欧州の名門として認められる。それがシティの目標だ。これから5年、6年、7年と、毎年この舞台に戻ってくることがね」と語った。

 現役時代の大半を過ごし、主将も務めた古巣バルセロナの本拠地への凱旋(がいせん)について、グアルディオラ監督は感慨深い思いがあることを認め、「このスタジアムは私の人生の一部だ。私はここで育った」と話している。

「観客のみなさんにはすごく思い入れがあるし、信じられないような世代の選手たちとともに過ごすこともできた。ここは人生の一部だったが、私はその章に幕を下ろし、(バイエルン・ミュンヘン〈Bayern Munich〉の監督として)新たなページをめくった。そして今は、シティでまた別のページをめくっている」

 公式戦10連勝でシティでの政権をスタートさせたグアルディオラ監督だが、3試合未勝利の状態で今回のバルセロナ戦を迎える。グアルディオラ監督は、シティに欧州の舞台で戦える力が備わっているかをはかるうえで、自身が世界最高と考えるチームとの対戦が試金石になると考えている。

「最高のチームとの対戦は、われわれのレベルを知る絶好のテストになる。私の望みは、次のラウンドに進むのに必要なポイントを獲得すること、そしてシティらしさを見せることだ」

「自分たちの立ち位置をできる限り早く知る必要があると思っているし、われわれがその(チャンピオンズリーグで戦える)レベルにあるかがはっきりするはずだ」

 シティにとっては、15日のデポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦で負傷から復帰し、早速ネットを揺らすなど、急速に調子を取り戻しているバルセロナのリオネル・メッシ(Lionel Messi)も守備陣の脅威となる。

 それでもグアルディオラ監督は、「戻って来てくれてうれしいよ。レオのプレーを見るのはいつだってうれしい。DF陣にどんな指示を出せばあの才能を止められるのか、私にはわからないね」と語った。

 そして、シティファンがかすかに期待しているメッシ獲得については、「この夏、メッシに一度も電話をかけていない。バルサをいつ去るのか、そもそも去ることがあるのかを決められるのは本人だけだ」と話し、バルセロナの有名選手たちを引き抜こうとしているとのうわさを否定した。(c)AFP