【10月18日 AFP】タイサッカー協会(FAT)は17日、国中がプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王(ラーマ9世)の死去を悼み、娯楽が自粛ムードとなる中、2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選の一戦が無観客で行われる可能性を示唆した。

 世界最長の在位で知られた国王が13日に死去し、深い悲しみに包まれているタイでは、服喪期間の最初の30日は祝い事の自制が宣言され、スポーツ大会をはじめコンサートや娯楽などのキャンセルが相次いでおり、来月15日にホームで行われるオーストラリア戦も不透明な状況となっていた。

 タイは前週、オーストラリアに対して試合の延期か中立国での開催を打診していたものの、FATのソムヨット・プーンパンモウン(Somyot Poompanmoung)会長によれば、オーストラリア側がこの要請を断ってきたという。

 プーンパンモウン会長は同日、フェイスブック(Facebook)に、「30日の服喪期間後に行われる試合(オーストラリア戦)は、バンコク(Bangkok)で行わなければならなくなった。観客を入れるかどうかなどの問題は、これから綿密に計画を練っていくことになる」と投稿した。

 一部メディアによれば、観客を入れる場合には声援を制限されたり、国王が死去してからほとんどのタイ人が着用しているように、黒や白の服装を求められたりする可能性があるとされている。

 現在オーストラリアがW杯アジア最終予選のグループBで2位につける一方で、4試合を終えて勝ち点を1ポイントも稼げていないタイは、何としても勝利をもぎとりたいところだ。

 また、タイではすでに、今季残りのリーグ戦がすべてキャンセルになっており、今月14日時点の順位を基準に、優勝チームと降格チームが決定することになっている。(c)AFP