【10月17日 AFP】インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は16日、ゴア(Goa)州で主催した新興5か国「BRICS」首脳会議(サミット)で、暗にパキスタンを指し、南アジアの「テロリズムの母艦」にBRICSは団結して立ち向かうべきだと各国指導者に要請した。

 モディ首相はパキスタンを名指しはしなかったものの、「われわれの地域ではテロリズムが平和、治安、発展に重大な脅威を及ぼしている。悲しいことに、テロリズムの母艦はインドの隣国だ」と発言。さらに「この母艦に、世界中のテロ分子が結びついている。その国はテロリストを保護しているばかりか、そうした思考を育てている。政治的利益のためならばテロリズムは正当化されると声高に宣言する思考だ」と述べ、中国、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカのBRICS5か国はこれを強烈に批判すべきだと訴えた。

 ヒンズー至上主義者のモディ首相は、先月インド軍の基地がパキスタンの過激派組織に襲撃され兵士19人が死亡した事件以降、隣国パキスタンを孤立化させようとする動きを強めている。

 一方、BRICSの一角を占める中国はパキスタンと強固な関係を築いており、パキスタン国内で複数のインフラ建設事業を手掛けている。また、ロシアはパキスタンとの軍事協力を強化しようとしている。(c)AFP