【10月17日 AFP】(更新、写真追加)ブラジル北部ロライマ(Roraima)州の刑務所で16日、対立する受刑者グループが衝突し、10人が死亡した。地元警察が明らかにした。翌17日には北西部ロンドニア(Rondonia)州の刑務所でも暴動が発生し、8人が死亡したという。

 16日の衝突は、ロライマ州の州都ボアビスタ(Boa Vista)にあるアグリコラ・ジ・モンテ・クリスト(Agricola de Monte Cristo)刑務所で発生。地元警察は当初、死者数を25人としていたが、後にAFPの取材に対し、10人だったと話した。

 死者のうち7人の遺体が焼け焦げた状態で発見され、3人が首を切り落とされたという。さらに3人が軽傷を負い、治療を受けている。

 衝突のきっかけは、刑務所内の1つの収容棟にいた受刑者たちが、別の収容棟に押し入ったことだった。暴動発生時に刑務所内にいた受刑者の妻の話によると、受刑者たちはナイフやこん棒で武装していたという。

 ウジエル・カストロ(Uziel Castro)州司法長官によれば、暴動が起きたときはちょうど面会受付時間中で、受刑者の面会に訪れていた家族や親族ら約100人が一時人質となった。受刑者らは自分たちの要求を聞くよう判事の来訪を求めたが、代わりに警察の特殊部隊が突入し、女性を中心とした人質全員を解放。刑務所の指揮統制は日没までに回復されたという。

 一方、ロンドニア州の警察関係者はAFPに対し、同州の刑務所で17日に発生した暴動によって8人が死亡したと説明。保健当局が今後、焼かれた遺体の身元確認を行い、正式な死者数を確定する見込みだとしている。(c)AFP