【10月17日 AFP】1996年のサッカーアフリカネーションズカップ(The Africa Cup of Nations)で優勝した南アフリカ代表チームで、唯一白人選手として主将を務めたニール・トヴェイ(Neil Tovey)氏が16日、同国のダーバン(Durban)で心臓発作を起こし、病院に搬送されたことが明らかになった。同氏の兄が明かしている。

 元サッカー選手で兄のマーク・トヴェイ(Mark Tove)氏は、報道陣に対して「ニールは16日の午後、トレーニングをしていたときに心臓発作を起こし、病院に運ばれた。現在は医者からの報告を待っている段階で、これからの数時間が山となるだろう」と話している。

 トヴェイ氏が主将としてチームをけん引した南アフリカ代表は、母国開催となった1996年のアフリカネーションズカップで、当時大統領だった故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏が見守る中、決勝でチュニジアに2-0で勝利した。

 本大会初出場を果たした同大会で、バファナ・バファナ(Bafana Bafana、南アフリカの愛称)は6試合でわずか2失点しか喫しておらず、トヴェイ氏は冷静沈着なセンターバックとしてチームからの信頼を得ていたが、1998年W杯のアフリカ予選でコンゴ共和国に敗れたのを最後に代表から落選し、再びチームに呼ばれることはなかった。

 南アフリカの強豪カイザー・チーフス(Kaizer Chiefs)などでプレーした54歳のトヴェイ氏は、昨年から代表チームのテクニカルディレクターに就任し、長年手つかずだった若手タレントの発掘に尽力していたが、同職に就任する数か月前に心臓系のトラブルで入院したと報じられている。(c)AFP