【10月16日 AFP】イラクは15日、各地で攻撃が相次ぎ、合わせて少なくとも46人が死亡した。首都バグダッド(Baghdad)ではここ数か月で最悪の自爆攻撃があり、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 バグダッドでの自爆攻撃は、イスラム教シーア派(Shiite)住民が多数を占める同市北部シャアブ(Shaab)地区で発生したもので、葬儀の参列者が集まっていたテントが狙われた。当局によると少なくとも34人が死亡し36人が負傷した。

 ISはインターネット上で犯行声明を出し、自爆ベストを着た男がこの攻撃を実行したと述べた。目撃者によると、自爆犯は葬儀の参列者に昼食が振る舞われていた最中のテントに入って自爆したという。

 バグダッドでは、7月初めに市内中心部のショッピング街で建物が炎上し、300人以上が死亡する自爆攻撃があった。今回の自爆攻撃は、これ以降としては最悪の規模のものとなった。

 警察当局によると、15日にはほかにもバグダッドの北にある2つの地域でも過激派戦闘員による攻撃が発生して計12人が死亡した。

 イラクでは現在、同国内でいまだにISの支配下にある唯一の都市モスル(Mosul)の奪還作戦の準備が進められている。モスル奪還作戦は対IS戦の鍵となる戦闘だが、今回のような自爆攻撃の脅威を終わらせるには至らないとみられている。(c)AFP/W.G. Dunlop