【10月14日 AFP】フランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)の問題児として知られるセルジュ・オリエ(Serge Aurier)が、前週行われたW杯ロシア大会(2018 World Cup)アフリカ予選の試合中に「首切り」のジェスチャーを行ったことについて、国際サッカー連盟(FIFA)は13日、AFPの取材に対して「予備調査が行われている」と明かした。

 コートジボワール代表のオリエは、8日のマリ戦で自身のクロスを相手選手のサリフ・クリバリ(Salif Coulibaly)が自軍ゴールへ蹴り込んでしまったのを確認すると、客席に向かって走りながら手で首を刈るしぐさで得点を喜んだ。

 オリエはこのジェスチャーにより、一部のソーシャルメディアで批判を浴びた一方で、マリ代表のアラン・ジレス(Alain Giresse)監督が12日、同選手がとっさの判断で、試合中に気絶して舌をのみ込み窒息状態だったムサ・ドゥンビア(Moussa Doumbia)の命を救ったと称賛したことで、珍しくポジティブな話題をさらった。

 ジレス監督は仏ラジオ・モンテカルロ(RMC)に対し、「セルジュ・オリエとうちの選手の一人が、即座に、落ち着いた様子で彼(ドゥンビア)を自らのそばに寝かせ、手を使って死にかけていた彼の舌を引き出したんだ。オリエの素晴らしい行動だった。あとで彼と話し、冷静な対処に感謝したよ」と語っている。

 しかしながら、才能豊かな右サイドバックのオリエは、新たに不適切な行為に及び、FIFAの調査対象となってしまった。

 オリエは昨季にも、PSGで指揮を執っていたローラン・ブラン(Laurent Blanc)前監督や、現在はマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属するズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)らチームメート数人をばかにする動画をSNSに投稿して6週間の出場停止処分を科された。

 さらに今年9月には、フランス国内で警察官を襲ったとして禁錮2月の判決を受けている。ただしフランスでは、このような短期間の禁錮刑は、通常であれば別の処分に切り替えられる。(c)AFP