【10月14日 AFP】英スコットランドのニコラ・スタージョン(Nicola Sturgeon)自治政府首相は13日、自治権の拡大と欧州単一市場への残留という要求が受け入れられない場合に備え、英国からの独立の是非を問う住民投票を新たに行う方針を明らかにした。

 自身が党首を務めるスコットランド民族党(SNP)の大会で述べた。スタージョン氏は、英政府は欧州連合(EU)からの強硬な離脱「ハードブレグジット」を推し進め、EU各国からの移民削減を提案して「外国人嫌悪」を扇動していると批判。その上で、住民投票に関する法案を来週にも公表する意向を表明した。

「わが国(スコットランド)の利益を守るのに必要なら、英国がEUを離脱する前に独立問題について改めて検討できると判断している」と語った。

 スコットランドで2014年に実施された住民投票では、残留を希望する人が55%を占め、独立は否決された。英国のEU残留の是非をめぐって今年行われた国民投票では、英全体では離脱派が勝利したが、スコットランドで残留派が62%に上った。

 スタージョン氏の発表を受けて、テリーザ・メイ(Theresa May)英首相の報道官は「この問題は2014年に対処済みのものだ。(EUからの離脱交渉が)英国にとって最善の取引になるよう共に取り組むことに傾注すべき」とくぎを刺した。(c)AFP/Mark MCLAUGHLIN