【10月13日 AFPBB News】中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)出身の幕内・蒼国来(Soukokurai)関ら12人の力士が在籍する東京都中央区の荒汐部屋(Arashio-beya)。ここではネコたちが、文字通り力士たちと寝食を共にしている。オスの「モル」は、荒汐親方(Arashio Oyakata、61)の横で朝稽古を頻繁に見守る姿から「猫親方」というあだ名がつくほど。今月は同部屋のネコと力士をテーマにした写真集が相次いで刊行されるなど、人気はうなぎ登りだ。

 荒汐親方は12年前の九州場所でモルを一目見て、「このネコは堂々としているし、人懐っこい。何かが違う」と感じ、東京に連れて帰ったという。「自分も18、19歳で東京に出てきて、修行時代は動物を飼えなかった。今になって力士たちの気持ちも分かるから」と笑う。

 同相撲部屋の突光力(Tokkoriki、30)は、けがをしてひとり安静にしているときや、きつい稽古が終わったときに、ネコが待っていてくれると癒やされるという。「大相撲の世界は男社会なので、ぶつかることも多い。でもネコがいるとみんなの気持ちが安らぐ」とモルをなで、ほほ笑んだ。(c)AFPBB News