【10月13日 AFP】フランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)の問題児として知られるセルジュ・オリエ(Serge Aurier)が、コートジボワール代表の試合中にとっさの判断で人命救助を行い、称賛を浴びている。

 数々の問題行動で注目を集めているオリエだが、8日に行われたW杯ロシア大会(2018 World Cup)アフリカ予選の試合中では、激突して倒れたマリ代表のムサ・ドゥンビア(Moussa Doumbia)の命を救い、相手指揮官のアラン・ジレス(Alain Giresse)監督から感謝された。

 仏ラジオ・モンテカルロ(RMC)に対し、ドゥンビアが「舌をのみ込み窒息状態だった」ことを明かしたジレス監督は、「セルジュ・オリエとうちの選手の一人が、即座に、落ち着いた様子で彼(ドゥンビア)を自らのそばに寝かせ、手を使って死にかけていた彼の舌を引き出したんだ。オリエの素晴らしい行動だった。あとで彼と話し、冷静な対処に感謝したよ」と語った。

 ホームのブアケ(Bouake)でコートジボワールが3-1で勝利したこの試合では当初、チームに2点目が入った際に「首切り」のジェスチャーを見せたオリエに対し、ソーシャルメディアなどでは批判の声が上がっていた。

 23歳のオリエは、これまでにもたびたび問題行動を起こしており、先月にはフランス国内で警察官を襲ったとして禁錮2月の判決を受けている。ただしフランスでは、このような短期間の禁錮刑は、通常であれば別の処分に切り替えられる。

 オリエは昨季にも、PSGで指揮を執っていたローラン・ブラン(Laurent Blanc)前監督や、現在はマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属するズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)らチームメート数人をばかにする動画をSNSに投稿。クラブから5週間の謹慎処分を科された。これらをめぐっては、後に「愚かな過ち」だったと素直に謝罪している。(c)AFP