【10月12日 AFP】フランスのジャンマルク・エロー(Jean-Marc Ayrault)外相は12日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領がパリ(Paris)訪問を中止した理由について、ロシアによるシリア・アレッポ(Aleppo)の空爆がプーチン大統領にとって「ばつが悪い」からだと語った。

 プーチン大統領は19日にパリを訪問し、ロシア正教会内の文化センターの落成式に出席する予定だった。だがフランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領は、この訪問の際にシリア情勢をめぐる会談に応じるようプーチン大統領に要請。その後11日になって、ロシア大統領府はプーチン大統領の仏訪問の中止を発表した。

 エロー外相は、ラジオ局ヨーロッパ1(Europe 1)に対し「ウラジーミル・プーチン氏はシリアについて話し合うことを拒否した。そのことを忘れてはならない。私は遺憾に思う」と語った。

 さらにエロー外相は、シリアの情勢を考えると、プーチン大統領がフランスを訪問しつつシリア問題について話し合わないことは「全く非現実的」だっただろうと語り、「現実には、ウラジーミル・プーチン氏はアレッポでの空爆を強化した。だから、パリに来てシリアについて話し合うことは(プーチン大統領にとって)非常にばつが悪いことだっただろう」と話した。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は8日、アレッポ空爆の停止を求める決議案の採決を行ったが、ロシアが拒否権を発動したため廃案になった。(c)AFP