【10月8日 AFP】フィリピンのデルフィン・ロレンザーナ(Delfin Lorenzana)国防相は、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領の命を受けて7日、南シナ海(South China Sea)での米軍との合同哨戒活動を休止することを米側に正式に通知したと発表した。

 ロレンザーナ国防相は報道陣に「(合同哨戒活動は)当面、中止される。彼ら(米国側)もすでに承知している」と述べ、今月初めにハワイ(Hawaii)を訪問した際に米太平洋軍(US Pacific Command)司令官にこの決定を伝えたと語った。

 ただし同国防相は、ドゥテルテ大統領の最終的な計画については確かでないことを示唆し「(大統領の)意図が明確になるまで当面、合同活動は行われないということだ」と述べた。

 長年同盟関係にある両国は、南シナ海の領有権を主張する中国に対抗して同海における米国の軍事的存在を強化するために、フィリピン側の前政権下で合同哨戒活動の計画策定を開始した。ロレンザーナ国防相によれば、米比両国は今年に入りフィリピンが領有権を主張している海域で2回の「通過」活動を行ったが、実際の「哨戒」を行ったことはないという。(c)AFP