【10月8日 AFP】国連子どもの権利委員会(UN Committee on the Rights of the Child)は7日、子どもに対する刑罰として投石や手足の切断、むち打ちなどの過酷な体刑や、死刑をも認めているサウジアラビアに対し、早急にそうした法を撤廃するよう要求した。

 各国による「子どもの権利条約(UN Convention on the Rights of the Child)」の履行状況を監視している権利委員会は、サウジアラビアの子どもに関する報告書で、同国が依然、15歳以上の子どもに成人と同じ刑を科していること、また犯行時18歳未満だった者にも死刑を科していることに「深い憂慮」を示した。また子どもに対する「投石や手足の切断、むち打ち」を認めている法律を即座に撤廃するよう求めた。

 同委員会によると、今年1月2日に死刑を執行された47人のうち少なくとも4人は18歳になる前に死刑判決を受けていたという。

 さらに同国では、制度的な女子差別が存在し、少女を1人の人間として認めず、9歳の幼い少女も結婚させられているとして批判した。

 同委員会は、子どもに成人同様の刑を科すかどうかや、女児の結婚を認めるかどうかの判断がそれぞれの判事に任されている点も大きな問題だと指摘し、刑事司法制度だけの問題にとどまらないと批判した。(c)AFP/Nina LARSON