【10月7日 AFP】今年4月に急逝した米国の伝説的ポップミュージシャン、プリンス(Prince)さんが所有していた米ミネソタ(Minnesota)州の自宅兼スタジオ施設「ペイズリー・パーク(Paisley Park)」が6日、ファンに公開された。同施設はこれまで、一部の人しか足を踏み入れることができなかったため、その詳細は謎に包まれていた。

 ツアー形式で行われたミネアポリス(Minneapolis)郊外チャナッセン(Chanhassen)にある5100平米の同施設の公開には、チケットを入手した一部ファンらが参加した。

 参加者らは、ツアーは感傷的な体験だったと口を揃えた。独ダブリン(Dublin)からツアーに参加したソニアさんは、「彼の遺産は生き続けます」とバラの花束を抱きながらコメントし、また1600キロ離れたテネシー(Tennessee)から訪れたロンダさんも「とてもクリエイティブな空間だった…プリンスさん自身のように」と語っている。

 プリンスさんは4月21日、鎮痛薬を誤って過剰摂取したことが原因で死去。57歳だった。

 ペイズリー・パークは1987年に建てられた。90年代には米ロックバンド、ストーン・テンプル・パイロッツ(Stone Temple Pilots)やREM、マドンナ(Madonna)といったミュージシャンらがレコーディング施設としてここを使用した。

 ツアーの係員によると、施設の一部は、プリンスさんのゆかりの品を展示しているが、作業スタジオなどは、当時のままの状態が保たれているという。

 各部屋は「グラフィティ・ブリッジ(Graffiti Bridge)」や「パープル・レイン(Purple Rain)」など、プリンスさんのアルバムがテーマとして設定されているが、その中の一つでは、2007年米スーパーボウル(Super Bowl)のハーフタイム・ショーを大々的に取り上げている。同年のハーフタイム・ショーは、スポーツイベント関連のパフォーマンスとしては伝説的となっている。(c)AFP/Jared Goyette