【10月6日 AFP】ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で5日、刃物を持った男が警官2人を刺す事件が起きた。当局はテロ事件の可能性があるとみて捜査を進めている。

 事件は同市スカールベーク(Schaerbeek)地区で発生。男は男女2人の警官を刃物で襲い、さらに3人目の警官の鼻を骨折させた。男はその後、警官によって脚を撃たれ、身柄を拘束された。

 検察当局によると、容疑者はベルギー国籍の43歳の男。地元メディアは、シリアでの戦闘に参加するために出国した過激派メンバーらと関係がある元兵士だと報じている。

 連邦検事室のエリック・ファンデルシプト(Eric Van Der Sypt)報道官はAFPの取材に対し、「事件がテロ攻撃だったと確信するに足る要素がある」と述べた。

 ブリュッセルでは今年3月、地下鉄駅と空港を標的にしたイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」による連続自爆攻撃が起き、32人が死亡。同国では以降、テロ警戒レベルが2番目に高い水準に維持されている。

 南部シャルルロワ(Charleroi)では8月、男が「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら女性警官2人をなたで襲う事件も起きており、ISが犯行声明を出していた。(c)AFP/Alex PIGMAN