【10月5日 AFP】脳卒中で昏睡(こんすい)状態に陥っていたサッカーカメルーン代表の元主将リゴベル・ソング(Rigobert Song)氏が4日、意識を取り戻し、今後フランスの病院に搬送される予定であることが分かった。

 イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)やウェストハム(West Ham)でプレーし、カメルーンのアフリカネーションズカップ(The Africa Cup of Nations)連覇に貢献したソング氏は2日、脳動脈瘤(りゅう)によりカメルーンの首都ヤウンデ(Yaounde)にある自宅から病院に緊急搬送されていた。

 搬送された病院の救急センター長は3日未明、ソング氏が昏睡状態を脱したと明かしている。

 同センター長は、「彼の容体は許容できる範囲にある」と説明し、ソング氏が人工呼吸器なしで呼吸し、脳出血は落ち着いたと話した。

 40歳のソング氏は4日、フランスにある専門医療機関に搬送される予定だという。

 キャリアの晩年は金髪のドレッドヘアでピッチに立ったソング氏は、フランス・リーグのメッス(FC Metz)やランス(RC Lens)でもプレーし、トルコ1部リーグのガラタサライ(Galatasaray)では2度のリーグ優勝を経験している。

 代表では1994年のW杯でロジェ・ミラ(Roger Milla)氏と同じピッチに立ったソング氏は、その後ストライカーのミュエル・エトー(Samuel Eto’o)とともにカメルーンを世界的な強豪に押し上げた。

 アフリカネーションズカップでの36試合を含め、代表通算137試合に出場したソング氏は、2000年と2002年にキャプテンとしてチームを引っ張りアフリカ王者に輝き、2000年のシドニー五輪では金メダルを獲得している。

 またソング氏は、2003年のコンフェデレーションズカップ(FIFA Confederations Cup)のコロンビア戦で、チームメートのマルク・ビビアン・フォエ(Marc Vivien Foe)氏が心臓発作に襲われて試合中に死亡する悲劇にも立ち会っている。(c)AFP