【10月3日 AFP】(更新、写真追加)コロンビア政府と左翼ゲリラ組織「コロンビア革命軍(FARC)」との和平合意の是非を問う国民投票が2日行われ、即日開票の結果、反対が賛成を小差で上回り、合意は承認されなかった。52年間に及ぶ武力紛争に終止符を打つはずの歴史的合意に有権者がノーを突き付けた形だ。フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領は引き続き紛争終結に取り組む考えを示した。

 選挙管理当局がインターネット上で発表した公式結果によると、開票率99.9%で反対50.21%、賛成49.78%となっている。事前の世論調査では賛成が多数を占めるとみられていた。

 サントス大統領は同日のテレビ演説で「過半数が和平協定に『ノー』と言った」と述べ、和平合意が拒絶されたことを認めた。その上で「私はあきらめない。任期の最後の日まで和平を追求していく」と約束した。

 FARCの指導者ティモレオン・ヒメネス(Timoleon Jimenez)氏もこの日、和平交渉が行われたキューバの首都ハバナ(Havana)で演説し、「未来を築くための唯一の武器として対話を用いていく用意」が引き続きあると言明。今後も和平に取り組んでいく方針を明らかにした。

 9月26日に署名された和平合意では、発効には国民投票で承認される必要があると定めていた。サントス政権は、否決された場合の「プランB(代替案)」はないと明らかにしている。(c)AFP