【10月1日 AFP】30日に行われたF1第16戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2016)のフリー走行1回目で、炎上したマシンから脱出したルノー(Renault)のケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)は、コックピットでドライバーの頭部を守る安全装置「Halo」について不安をあらわにした。

 フリー走行1回目に臨んでいたマグヌッセンは、チームのガレージ前でエンジンが炎に包まれたため、マシンから抜け出すことを余儀なくされた。

 チームラジオから「ケブ(マグヌッセン)を降ろせ」と叫び声がする中、マグヌッセンは素早くシートベルトを外し、ステアリングを取り外し、背後で炎の上がるコックピットから飛び出した。

「Halo」は、飛んでくる破片や衝撃からドライバーを守るためのパーツで、2014年の日本GP(Japan Grand Prix 2014)決勝でジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)選手がクラッシュし、その後死亡したことから開発が進められている。

 しかし、「Halo」が緊急時にドライバーがマシンから素早く脱出することを制限してしまう恐れもある。ドライバーたちは、5秒での脱出を目標として設定されている。

 マグヌッセンは、「個人的にはHaloを使って走行したことがないから、答えるのには適当な人物では無いと思う」としつつ、その目標時間はもっと短くすべきだと考えを述べた。

「僕の意見としては5秒は長すぎる。もしマシンが火に包まれたら、5秒もかけていられないよ」

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