【9月30日 AFP】女子テニス、武漢オープン(Wuhan Open 2016)は29日、シングルス準々決勝が行われ、世界ランキング5位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)がマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)を6-4、6-2で下し、3年連続でツアー最終戦のWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2016)の出場を確定させた。

 ビッグサーバーのキーズは第1セット、ハレプのサービスゲームで2度のブレークに成功して先行したが、勢いに乗り切ることができずに追いつかれると、結局このセットを4-6で落とした。第2セットに入ると、今週25歳になったばかりのハレプが、キーズに2ゲームしか与えずに、年間上位8選手にのみ出場権が与えられる今季最終戦ののチケットを手にした。

 現在のところ、ハレプに加えて世界ランキング1位のアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)とセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)の同大会出場が決定しているが、残り5枠をめぐっては、多くの選手に出場の可能性が残されている。

 ハレプは試合後、「3年連続で(WTAツアー選手権が行われる)シンガポールに行けるなんて信じられない。自信になる」と語った。

 ケルバーとプレースタイルが似ているハレプは、セレーナや同選手の後継者とも言われるキーズと対戦する際は、相手のハードヒッターとしての強みを巧みに利用する。

 ハレプはこの日対戦したキーズについて、「彼女(キーズ)はハードヒットすることができる。簡単なボールをミスすることもあるけれど」としたうえで、自身のプレースタイルについては、「私には強力なショットがないけれど、コート上で素早く動くことができる。ボールを早いタイミングで打つのが得意で、それができているときは最高峰のレベルでも勝負できると思う」と話した。

 またハレプは今週初め、セレーナが今季の四大大会(グランドスラム)で1勝に終わり、長きにわたって君臨した世界ランキング1位の座から転落した状況を見て、自身がトップを狙える位置にあるとの考えを示している。

 昨シーズンは2位で終えたものの、未だグランドスラムの舞台で優勝がないハレプは、「ケルバーが今年は2勝しているけれど、それ以外は全てのグランドスラムで異なる優勝者が出た。だから、もっと(グランドスラムを制覇する可能性は)開けていると思うし、私には他の選手以上にチャンスがあると思う」と期待を口にした。

 勝利したハレプは準決勝で、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を2度制しているペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)と対決する。第14シードのクビトバは準々決勝で、第11シードのジョアンナ・コンタ(Johanna Konta、英国)に6-3、6-4でストレート勝ちしている。

 その他の試合では、第9シードのスベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)が第3シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)に1-6、7-6(11-9)、6-4で逆転勝利。この結果、ラドワンスカは今週中に最終戦出場を決めることはできなかった。クズネツォワは次戦、バーバラ・ストリコバ(Barbora Strycova、チェコ)を6-3、3-6、6-4で下した第10シードのドミニカ・チブルコバ(Dominika Cibulkova、スロバキア)と激突する。(c)AFP