【9月29日 AFP】英ロンドン(London)にあるエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の公邸、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の維持管理を担当していた男が、業者から総額10万ポンド(約1300万円)を超える賄賂を受け取って便宜を図っていたとして、禁錮5年の有罪判決を受けた。

 英王室の資産管理部副部長だったロナルド・ハーパー(Ronald Harper)被告(64)は、2012年に職務停止になるまで、セント・ジェームズ宮殿(St James's Palace)、ウィンザー城(Windsor Castle)、チャールズ皇太子(Prince Charles)の公邸クラレンス・ハウス(Clarence House)の管理も担っていた。

 ロンドンのサザーク刑事法院(Southwark Crown Court)のニコラス・ロレインスミス(Nicholas Loraine-Smith)判事は、ハーパー被告に対し、贈収賄を共謀した罪2件につきそれぞれ禁錮3年と2年、合わせて禁錮5年の判決を言い渡した。

 検察庁にあたる英公訴局(CPS)の声明によると、ハーパー被告は英王室に雇用されていた期間、バッキンガム宮殿と隣接する王室コレクション展示館クイーンズ・ギャラリー(Queen's Gallery)、セント・ジェームズ宮殿、ケンジントン宮殿(Kensington Palace)の機械整備や電気工事をめぐり、高額かつ栄誉ある契約を結ぶ見返りに、請負業者から総額10万ポンドを超える金銭を個人的に受け取っていたとされる。

 この一件では請負業者2社の重役2人がそれぞれ禁錮1年6月の判決を受けたほか、5人が関与したとして有罪判決を受けている。(c)AFP