【9月29日 AFP】女子テニス、武漢オープン(Wuhan Open 2016)は28日、シングルス3回戦が行われ、新女王のアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)がペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)に7-6(12-10)、5-7、4-6のフルセットで敗れる波乱が起きた。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)で優勝を果たし、世界ランキング1位として初めての大会に臨んだケルバーは、計22ポイントに及んだタイブレークを制し、第1セットを先取した。

 第2セットに入ると、クビトバが5-3と先行するも、ケルバーに追いつかれる展開。しかし波に乗り切ることができないケルバーは、このセットを落として試合の決着は最終第3セットへともつれた。

 ケルバーは報道陣に対して試合後、「本当に重要な場面で、簡単なミスを2、3本犯してしまったと思う。それが第2セットではカギだった」と振り返る。

 ファイナルセットに入って勢いに乗ったリオデジャネイロ五輪銅メダリストのクビトバは、ケルバーにマッチポイントを数本しのがれたものの、最終的には6本目のマッチポイントで準々決勝進出を決めた。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を2度制しているクビトバは試合後、「プレーしているときは、ランキングのことは気にしないものです。でももちろん、世界1位の相手を倒せたことは良かったです」と喜びを語った。

 勝利したクビトバは次戦、英国のジョアンナ・コンタ(Johanna Konta)と対戦する。自身初となるWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2016)出場を狙うコンタはこの日、世界ランキング8位のカルラ・スアレス・ナバロ(Carla Suarez Navarro、スペイン)を7-5、7-6(8-6)で破った。

 その他の試合では、元世界2位のスベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)がグランドスラム通算7勝を誇るヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)とのベテラン対決を6-2、6-2で制している。

 見事ストレート勝ちを収めたクズネツォワは準々決勝でアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)との対決が決定。ラドワンスカはこの日、元世界ランキング1位で最近好調のカロリーネ・ボズニアツキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)を6-4、6-2で下した。

 また、ヤロスラーヴァ・シュウェドワ(Yaroslava Shvedova、カザフスタン)に6-3、6-3で快勝したシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は次戦、ベスト4入りを懸けてマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)と激突する。キーズはダリア・カサキナ(Daria Kasatkina、ロシア)との若手対決を6-1、4-6、6-4の接戦でものにし、準々決勝進出を果たしている。(c)AFP